看護師は理想だけで働けるか
[著者: 平野雅子 (看護師 /保健師).more..]
看護師の理想と現実
看護学校を卒業し、いよいよ看護師として働けることになりました。緊張とともに自分が誇らしかった記憶がありますね。同期の誰を見ても、それぞれ理想を持っていました。スキルや接遇は先輩と比べればまだまだですが、いつかは患者さんに信頼される看護師になろうとしていたのです。
もちろん現実は、なかなかそんなわけにはいきません。新人時代は、右を向いても左を向いても叱られることばかり。手技で叱られ、患者さんへの声掛けで叱られ、ナースステーションに戻ったら椅子の座り方でも注意を受ける。
とにかく何をやっても何もやらなくても叱られるのが、新人看護師の宿命です。看護師は理想だけで働けない。そう思い知らされるのが、看護師としての第一歩なのだと言ったら、厳しすぎるでしょうか。
また、職場にやたら理想を追い求めている先輩看護師がいる場合がありますよね。サービス残業ばかりだったり、お給料が安いことに対して愚痴を言っていたら、「あなたはお給料のために看護師になったの?看護師はそんな仕事じゃないわよ!」なんて言われてしまって、ウンザリするのと同時に看護学生時代の「患者さんを助けたい!」という理想を忘れてしまっていた自分に自己嫌悪に陥ることもあると思います。
看護師は「白衣の天使」というイメージがありますし、仕事の内容的にもボランティア精神、博愛精神を求められる部分があります。
でも、実際に働いてみると、「仕事はきついし、ストレスは溜まるし、給料は安いし」という厳しい現実を突きつけられるので、理想なんて追い求めていられなくなるんですよね。
理想を追い求めると燃え尽き症候群に・・
それでも、看護学生時代に思い描いていた看護師になろうと、頑張り続ける人もいると思います。
同僚はもっと待遇の良いところに転職していっても、「患者さんがここでがんばっているのに私だけが他の職場へ移りたいと思うのはよくない」、「私まで転職したら、患者さんや同僚を見捨てることになる」と不満やストレスを抱えながらも、理想を追い求めて頑張ることは、決して悪いことではありません。
でも、理想を追い求めて頑張り続けると、燃え尽き症候群になるリスクが高いんです。燃え尽き症候群になってしまうと、理想どころか看護師を続けることすら難しくなってしまいます。
せっかく頑張ってきたのに、燃え尽き症候群になって、体調を崩してしまったらもったいないですよね。
現実を見るのは悪いことではない!
看護師として理想を追い求めることは、決して悪いことではありません。理想のためにストレスや不満を抱えながら頑張ることも悪いことではありません。
でも、看護師だって人間なんです。理想だけでは働けません。燃え尽き症候群になるまで頑張らなければいけないんでしょうか?違いますよね。そこまで頑張る必要はないんです。
そして、あなたの理想は今の職場でないと実現しないのでしょうか?もしかしたら、違う職場であれば、もっと簡単にあなたの理想が実現するかもしれません。
たとえば、今の職場よりももっとお給料が良いところ、休日が多いところに転職すれば、体力的にも精神的にも余裕ができますので、理想を実現するためのパワーが湧いてくると思いませんか?
自分だけが待遇の良いところに転職しても良いのだろうか?と悩んでしまうかもしれませんが、待遇の良いところへ転職するのは全然悪いことではないんです。だって、看護師はボランティアではないんですから。お給料や休日、そのほかの福利厚生面でのサポートがあるから、頑張れるのです。看護師だって職場に不満を感じたり、お給料が少ないから他の病院へ移りたかったりするは当たり前ですよね。
今まで理想を追い求めて頑張ってきた人は、ここで一度肩の力を抜いて、深呼吸してから、現実を見てみましょう。今の職場で頑張り続けること以外にも、理想を実現できる方法が見えてきませんか?
もし、転職することで理想の実現が近づくのであれば、スパッと転職するのも1つの手段です。転職を考えている人は、転職支援サイトに登録してみましょう。あなたの理想を実現できる病院を探すことができますよ。
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